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春日山フィールドワーク

2007.03.04 佐保川源流をたずねて

奈良県立図書情報館の情報ワークショップに参加しました。

奈良は穏やかで美しい。めぼしい産業がなく、就職口は乏しいかもしれない。 川が街中では、大切にされず、暗渠になっているかもしれない。 それでも、見上げると春日山がくっきりと見える。人々はのんびりとしていて優しい。 奈良公園は広く、鹿もどうどうとしている。 自然が近いと、横浜から引っ越してきて1年の私は、思う。 次回はバス(車)ではなく、ゆっくりと、春日山原始林を歩いてみたい。

奈良県庁前(10:30) 出発

若草山山頂(11:00)

鹿が数頭いる。鹿の数は奈良公園全体で1200頭と確認されているらしい。 下の公園の木は金網で保護しているが、山の木の被害はいたしかたないとのお話あり。 また、下の公園がいのししにあらされるので駆除したくても、 鹿が人に馴れて警戒心が乏しく、 いのししだけをわなにかけることができないらしい。 奈良では、鹿といのししと人間が共存している。

鶯の滝(11:30)

大原橋近くの流れ 鶯の滝

鶯の滝は室生断層のところにできている。10mの高さで、伝説がいくつかある。 関連する西行の歌もある。この滝は佐保川の本流の源流と考えられる。花山と芳山(ほやま)の間の谷(一帯は春日山原生林)に発し南から北へ流れ、柳生を経て、般若寺のところにでてくる。春日山の水は鹿がいるため、一見清らかであるが、そのままでは飲めない。

石切峠(13:20)

石切峠の分水嶺

石切峠のヒノキの花

石切峠は、春日山原始林と高円山の間にある。石切り場があり、平城京に使われた。ここは分水嶺になっていて、奈良側では佐保川(能登川→岩井川→佐保川)に流れ込み、京都側では木津川に流れ込むことになる。ヒノキは根が浅いが、杉は根が深く保水力がある。このあたり、現在は杉の植林。そばにヒノキの花が咲いていた。花粉が怖い。

地獄谷園地新池(14:20)

地獄谷園地新池の表札

地獄谷園地新池の橋

荒木又右衛門が試し切りをしたというお地蔵様のクビの傷を拝見した。首切地蔵の上に地獄谷園地新池(明治12年にため池として堰が築かれた)があり、静かで落ち着いている。新緑の頃は、美しいと思う。此処に水はいったん流れ込み、出て行く。佐保川支流の能登川は、此処が始まりである。

近鉄奈良駅(15:50) 終了

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