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佐藤和夫
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読書/代貸は名伯楽
読み始めるまでは、何の本か分からなかった謎のタイトルです。
読んでみると、すでに亡くなった親父(以下オトン)の性格(
代貸
のよう)および、受けた薫陶(
名伯楽
だった)の数々を息子の目から語る、家族記でした。
オトンは、4人兄弟の三番目として生まれました。 生真面目な性格の兄二人と、それに反発する妹に挟まれ、静かに家庭内を納める、まるで(
代貸
:組織のナンバー2で、賭場を仕切る役目)のようでした。 自らの家庭内では、親父づらをせず、子供も、大人と同等に扱っていました。 また母方の、個性あふれる大おじ達も、オトンと好んで交流していました。
またオトンは、いろいろなすぐれた資質を持った人、曲などを見抜く力があり、いわゆる
名伯楽
でした。 優れたものがある、たとえば名曲が見つかると、そのたびに息子にさりげなく紹介していました。 この本ではエピソードごとに、名伯楽ぶりを紹介して、オトンの個性を浮き彫りにしています。 息子はそれを受けて、何十年後に、ああこういうことだったのかと、感じ入ります。
感想
本を手に取ると、まずとても読みやすく出来ているのに感心しました。 まず、横組みで、かつ字が大きいので、年寄りに優しいです。 これは、編集者のセンスのよさでしょうか。 つぎに、文章が平易に書かれており、長々としていません。 これは著者の力でしょうか。
(
代貸
のよう) 代貸である良きオトンと、その取り巻きの大おじ達は数々のエピソードをまき散らします。 その登場人物一人一人が、実に個性的で尖っています。 そのために、話題が多方面にわたります。 これだけ違っていると、大変ですね。 それの潤滑油の役目を、オトンが果たしているのが分かります。
(
名伯楽
だった) 花札、麻雀、競馬、ジャズや古いハリウッド映画など、オトンの趣味は多岐にわたり、さらに将来サッカー、ラグビーなどが日本においてはやることなどを、息子に予言しています。 すごく先見の明があったのですね。 息子は、何十年たって、ようやく、そのすごさをかみしめています。
まとめて言うと、はちゃめちゃな話題の中で、兄弟とは何か、また、子供へ(親へ)の接し方について、しらずしらず考えさせられる本です。
小説・ノンフィクションの投稿コンテスト「Reライフ文学賞」(主催・文芸社/共催・朝日新聞Reライフプロジェクト)に触発されて書いたそうです。 Reライフ文学賞」では、「家族のかたち〜第二の人生の物語〜」をテーマに、人生後半に巻き起こる「家族」の物語を募集していました。
おそらく文芸社は、↑の点を評価して、この本を世に問おうと決断したのではないでしょうか。
家族とはなにかについて関心がある方は、この本を読まれることをおすすめします。
タグ:
#佐藤和夫ようこそ #本 #読書 #読書感想文 #書評 #読書感想 #家族記 #代貸 #名伯楽 #Reライフ文学賞 #朝日新聞
基本情報
書名: #
代貸は名伯楽
著者: #高谷 和芳さん
ISBN: #978-4-286-25087-8
出版日: 2022-12-15
出版社: #文芸社
読書日: 2022-12-3
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